「腸活」やダイエットの話題で、食物繊維という言葉を耳にする機会が増えました。
食物繊維とは、人の消化酵素では分解されにくい成分の総称です。腸内環境を整えたり、生活習慣病の予防に役立ったりと、健康的な身体づくりに欠かせない栄養素です。
この記事では、食物繊維の2つの種類と働き、血糖値との関係、目標摂取量、毎日の食事への取り入れ方まで順番に解説します。
食物繊維の2種類と、それぞれの働き

食物繊維は、大きく水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類に分けられます。
どちらも体に必要ですが、働きや多く含まれる食材が異なります。違いを知っておくと、食事の組み立てがぐっと楽になります。
水溶性食物繊維:吸収を緩やかにし、腸内環境を整える
水溶性食物繊維は、水に溶けるとゲル状になる性質があります。このゲルが、糖質や脂質の吸収を緩やかにしてくれます。
その結果、血糖値の急上昇を抑えることや、コレステロール値の改善をサポートすることが期待できます。さらに、腸内の善玉菌のエサにもなるため、腸内環境を整える面でも役立ちます。
- わかめ、もずくなどの海藻類
- 納豆
- オクラ
- もち麦
- りんご
不溶性食物繊維:便のかさを増やし、腸の動きを促す
不溶性食物繊維は、水分を吸収して膨らむ性質を持っています。便のかさを増やすことで、腸の動きを活発にします。
そのため便秘の予防・改善に役立ちます。また、噛みごたえがあり満腹感を得やすいので、食べ過ぎの防止にもつながります。
- 玄米
- ごぼう
- きのこ類
- 豆類
- ブロッコリー
ワンポイント:不溶性食物繊維は摂りすぎると、水分が足りない場合にお腹が張りやすくなることがあります。食物繊維を増やすときは、水分もあわせてこまめに摂りましょう。
食物繊維と血糖値、体脂肪の関係

食物繊維が注目される大きな理由のひとつが、血糖値との関係です。ボディメイクを考えるうえでも、無視できないポイントです。
食事によって血糖値が急激に上がると、それを下げるためにインスリンが大量に分泌されます。
インスリンには、余った糖を脂肪として蓄える働きもあります。そのため、血糖値の乱高下が続くと体脂肪が増えやすくなると考えられています。
ここで力を発揮するのが水溶性食物繊維です。糖の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を抑えるため、ダイエットや健康維持のサポートになります。
食事の最初に海藻やきのこ、野菜などの食物繊維が多いおかずを食べる「ベジファースト」が良いといわれるのも、こうした理由からです。
目標摂取量と、今日からできる摂り方
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18〜64歳の食物繊維の目標摂取量は、男性で1日21〜22g以上、女性で18g以上とされています。
ところが、実際にはこの量に届いていない人が多いのが現状です。意識して摂らないと、不足しやすい栄養素といえます。
日々の食事に取り入れやすい工夫をまとめました。
- 白米を玄米やもち麦ご飯に置き換える
- 毎日の食事に納豆を1パック加える
- 野菜だけでなく、海藻やきのこ類もおかずに取り入れる
- 汁物にわかめやきのこを足して、手軽にプラスする
- 間食には、りんごなど食物繊維を含む果物を選ぶ
いきなりすべてを変える必要はありません。まずは「主食」か「毎日のおかず」のどちらか1つから始めると、無理なく続けられます。
急に量を増やすとお腹が張ったり、ガスが溜まりやすくなったりする人もいます。数日〜1週間ほどかけて、少しずつ増やしていくのがおすすめです。
まとめ
食物繊維には、水に溶けて吸収を緩やかにする水溶性と、便のかさを増やして腸の動きを促す不溶性の2種類があります。どちらも、腸内環境の改善や血糖値のコントロールに役立つ栄養素です。
目安は、男性21〜22g以上、女性18g以上です。海藻、納豆、きのこ、玄米、もち麦などを上手に組み合わせて、毎日の食事で無理なく摂り入れていきましょう。
食事の小さな見直しの積み重ねが、体づくりの土台になります。
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